12日、都内で行われたラグビー日本代表の宮崎合宿に向けたメンバー発表の場で、今季のチームコンセプト「超速 AS ONE」が発表された。エディー・ジョーンズHCは、このコンセプトの背景にある「ジャパンファースト」の考えを強調し、選手たちがチームのためにどう強くするのか、どう守るのか、勝ち癖を築くことが重要だと語った。今シーズンは、ワールドカップに向け、テストマッチでの成績が求められる中、「超速 AS ONE」は日本代表の戦い方を象徴するものとして、今後の試合に向けた指針となる。

エディー・ジョーンズHC
――今季の日本代表のコンセプトは「超速 AS ONE」と決まりました。
もう一度、日本ラグビーをピークに持っていて成功する強豪にするには、高校、大学、リーグワン、協会も含めて全員が手と手を取って強力しないといけない。ファンが興奮して見られるようなラグビーチームを作ることが大事です。
――2シーズン目の今年、超速ラグビーはどう進化させるのか?
バージョンアップでいうと、アタックのチャンスで絶対仕留めること。常に相手より上手で畳みかけていくことが大事。ボールを持っていないときはワークレイトを上げないといけない。トップ10のスタッツを見てみたが、強豪国と比べて我々はオフザボールの仕事が33%減なので、そこを上げていく。理解度も上げて、なぜワークオブザボールが必要なのかおとしこんでキャパシティー上げていけば良いラグビーができると思います。
――超速ラグビーになぜ「AS ONE」を加えたのか?
まずは日本をファーストに持ってくるということです。特には選手はジャパンファーストに考えて、やることすべてチームのために、チームをどう強くするのか、どう守るのか、勝ち癖を付けていくのか、ジャパンファーストとして考えることからこのコンセプトが出てきました。

――AS ONEのONEという言葉に対しての思いは
ONEと言っているが、全員が共同してすべて、リソースを最大限に活かしていかないといけない。そこで成長して、代表まで上がってくる育成システムをしっかり作っていかないといけない。リーグワンの「ベスト15」は日本人選手が2人でした。今後の日本をどうすべきか、考えないといけない。
U23日本代表のキャンペーンも自分の目で見たが、十分に才能の溢れる選手はいますが、育成するシステムが確立していない。もし優秀な選手が育成システムで順調に育っていっていけば「ベスト15」に入るはずです。ですから全員で一つになって育成システムで選手を育てていかないといけないと思っています。そして、その後に過去最強の日本代表を作るのが義務だと思っています。